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革ブログ

製作工程

【こうやってできる!】革小物の製作工程(コースター・マウスパッド編)

コースター

全国のお客様から頂いたご注文に沿って、まず必要な革の発注手配を行います。
革が入荷するとお客様とのお約束の納期に合わせ、裁断作業が開始されます。
裁断と同時に発生するパーツ間の隙間材で、「キズ・汚れ・腹革の柔らかい部分」を取り除き、革小物用の素材として、キープします。
今回は革小物でも比較的簡単に仕上げる事が出来る商品を中心にその手順を紹介します。
今回は、革の両面仕様のコースター(丸・角型)とマウスパットの手順紹介です。

 

コースターの製作工程

まず両面革材の「コースター」の製作工程です。

革の質感

コースターは水分など付着する場合が有る為、水に比較的強い顔料タイプ(弊社名:LDランク)表面がデコボコしたシボの加工品
を用います。(表面が水に強い理由は革表面にウレタン塗装でフィニュッシュしてあります)

洗う事は出来ませんが、水が付着したらティッシュや布巾等で水分を拭き取れます。

接着剤の塗布

予めキープしている革を更に選別し、まず仕上げサイズよりやや大きめに「粗切り」します、次に革を両面仕様にする為、その配色毎に革の裏側に専用の接着剤をタップリ塗布します。

塗布後数分で表裏の配色設定した通り貼り合わせ、強く圧着します。

コースターの革素材

(革の張り合わせ工程、革の裏側に専用接着剤塗布)
(革は100㎜x100㎜サイズを準備)

カット

その後「8トン」プレス機(クリッカー機)にて専用の「抜き型」を用いて一気に抜き取ります。

前回のブログでクリッカー機や抜型について詳しく説明しています。

表・裏用の革を2枚接着剤にて貼り合わせた後一気に2枚をまとめてカットする事で切り口(小口)が綺麗になります。
カットしたものを2枚貼り合わせると、まず切り口が揃わず恥ずかしい仕上げになってしまいます。

抜き取った、丸型や角型の「コースター」を更にこの機械にて圧着し
使用中に接着剤のはがれ防止をする意味で万全に仕上げます。

コースターの抜型
(革の抜き型で一気にプレス機にて抜き取ります)

 

マウスパッド製作工程

次に「マウスパット」の製作工程です。
基本的に「コースター」と全く同じ工程となります。

革の素材

コースターとの違いは革素材を変えます。顔料タイプを裏側に、表側は「オイル仕上げ革」と言う特殊なソフトタッチ仕上げの革を使用します。

マウスパッドの革

(マウスパットはやや大きな革を準備(220㎜x160㎜))

表面に使用するこの革は先に説明した「LDタイプ」と異なり表面が柔らかくタッチ感が良い。ただし「オイルフィニッシュ」加工の為水分を嫌います、水分が染み込むとその跡が残ってしまします。

ポイント

オイル仕上げタイプの特徴

マウスパットを使用されている方は経験が有ると思いますが表面をマウスパットで移動させると分かる様にツルツㇽと滑る素材よりしっとり感(ややヌメリ感)のある素材が使い易いと言われています、それにピッタリの素材が「オイル仕上げタイプ」です。

又、オイル仕上げタイプの革は長年使用するとどんどん経年変化してきて、色が変色してきます、これがまた自分の好み色になると楽しと言われます。

作業手順

作業手順はコースターと全く同じで革選定から始め、接着、圧着プレス、専用の抜き型で2枚貼り合わせ後一気に抜き取ります。

小口塗料で高級感を出す

マウスパットの場合、2枚貼り合わせカットした部分「小口部分」に革専用の塗料を塗布します、1回塗って5~10分後にもう一度同じように塗ります、この小口塗装はやや手間がかかりますが、最終仕上げが綺麗になり少しでも高級感が出ます。

刻印でロゴをつける

最終的に刻印作業を行います。
刻印機は約180度の温度と2~3秒間のプレス時間とそのプレス強度を革の厚みに合わせ予めセットしプレスと同時に焼き付けます。
温度が低いと上手く刻印できません、また同様にプレス時間と押す強度のバランでも同様にうまく刻印できません(刻印が薄くなったり、またきつ過ぎても綺麗な刻印とは言えません)

 

さいごに

以上のような工程で「コースター・マウスパット」が仕上がります。
今回は比較的簡単に仕上げられる「コースターとマウスパット」の作業工程の流れをご説明いたしました。
次回は他の革小物の作業工程も順次紹介して行きます。

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