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製作工程

【縫製作業工程】社内革張りソファ製作シリーズ3

前回・前々回と「社内革張りソファ製作シリーズ」を行ってきました。今回はその続きで第三回目。過去の記事も是非ご覧ください。

裁断終了後、縫製部門に進みます。
ソファ製造に於いて、表面上最も重要な作業となります。
縫製が綺麗か否かでその商品の評価をされるほど重要です。

縫製前の下準備

特に革張りに関しては、縫製前の準備として「縫い合わせ部分」端から約15㎜の部分を革厚みを約1㎜程度に削り整えます。
薄過ぎれば「強度面」で問題が発生します、厚過ぎれば「縫い難い」と微妙な所です。

ソファの縫製作業
※専用機「革剝き機」にての作業中(誰でも出来る工程では有りません)

この作業は各パーツ、縫い合わせる部分すべて行います、ソファ1本で大よそ20~30分要します。

この後いよいよ縫製部門にバトンタッチです。

縫製作業

弊社は完全「受注生産」の為 出荷順に作業を進めます。

革張りの場合のみ「パーツ同士」の「縫い合わせ作業」が有ります。
「革製品」は「ソフトレザー」や「布地」の場合と異なり余分な縫い合わせ作業が有る為2~3倍の作業時間を要します。

使用するミシンは国産とドイツ製が有ります。
ドイツ製は特殊な部位を縫う場合使用(国産に無い機能が有ります)
ただとてもお高く1500㏄程度の自動車が買えます。
自動的に「小じわ」(ギャザ取り専用機)を着ける事が出来るミシン、ですが国産品と比べ、スムーズに縫えます、国産品の場合革など厚みが有る素材では綺麗な「小じわ」(ギャザ)が取れません。
通常の縫製の関しては国産ミシンで十分綺麗にしかも素早く縫う事が出来ます。
家庭用ミシンと異なりジーパンの生地程度の場合4枚程度重なっても何の問題も無く縫えます。

ソファの縫製作業
※ベテラン係長の作業風景です。

ソファの縫製作業
※作業中 後ろから失礼します。

縫製作業はまず「A」と「B」のパーツを端から10㎜の所を縫います、縫う箇所の端から端まで10㎜をキープして縫う事が簡単では無く、それなりの熟練を要します。

「A」と「B」、「C」と「D」、「E」と「F」と次々にパーツ毎を順に縫い合わせます、これらを繰り返し最終的に1本のソファ分に、立体的に仕上がって行きます。
縫い合わせて終了する商品も有れば、革張りに関しては主に表から「ステッチ縫い」を行います。
同じ部位を2回縫う事で強度が増します、更に「ステッチ」は見た目を重視した「デザイン性」を高める役割も有ります。

ステッチ作業

「ステッチ作業」は、主にベテラン職人さんに縫って頂いています。
縫製では最終工程となり、ここでのミスは、これまでの工程が無駄になる事から、緊張と慎重さが高まります。

特に革張りのステッチ作業は少しもミスが許されません。
革を縫うミシンの針は太目の「ミシン針」を使用する為一旦革に刺さるともう穴が開き、補修困難で後戻りできません。

ソファの縫製作業
※ステッチ作業中(布地の場合)

ソファの縫製作業
※革張り商品のステッチ(背クッション)(白い糸は通常より2~3倍太い糸を使用)

以上のように昔と異なり、ソファ全体のデザインも大切ですが、細かな部分の縫製ライン、ステッチの出来、などでそのソファの評価が異なります。
有名なデザイナーは特に縫製ラインやステッチに関し厳しく評価します。

これら補正作業が完了すれば最終工程となる「上張り&組立作業」(業界、社内専門用語)に移行します。

次回は「上張り作業」編へ。

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