製作事例 製作工程

【まるで彫刻革】カービング加工について写真と工程からご紹介

今回は、「カービング加工」について実際の写真やできあがるまでの工程をご紹介していきます。

「カービング加工」と言う名称は聞いた事は有りましたが、実際にその加工作業に関しての手順などこれまで殆ど知りませんでした。
近年知り合った「服部氏」がこの加工に果敢に挑戦され、ほぼ満足に近い仕上りに達し、その出来上がり(財布)を見せて頂きました。(福井県大野市で活躍されている服部氏については前に記事でご紹介しています)

大野市の革職人、服部様のホームページ

かなり自慢げにその財布を見せて頂きましたが、十分 自慢に値する仕上りでビックリです。

革のカービング加工

こちら実際にカービング加工された財布とキーケースです。一言で芸術的に美しいです。

カービング加工とは

そもそも「カービング」とは何か?

硬めの革に専用のカッター(スーベルナイフ:回転式切込みナイフ)にて「模様を彫刻する」事を言います。
使用する「革」も何でもOKと言う事で無く、ある程度「弾力」が有り「油分」の少ない革が適しているようです。
「オイル」(油分)や「ワックス」含まれた革では、滑りやすくカービングがやり難く不向きな革と言えます。

私は革製品の製作を本格的に始めたのが5年程前からですが、たっぷり時間をかけてこの手の物を作る気力は今の私には有りません。苦笑

カービング加工の制作工程「柄付け」

カービングの製作手順説明を簡単に進めます(服部氏からの情報)。
※油分の無い「ヌメ革」に加工します。

1、図案をトレース

フィルムに書いた図案を、あらかじめ湿らせた革に置きトレースします。

革のカービング加工
※1.図柄を革に置いてトレース。

ナイフで革に切込み

トレースした革の図柄にそって「スーベルナイフ」を用い革に切込みを入れます。(図柄の輪郭とも言えます)

革のカービング加工
※2.図柄の輪郭にそって切込みを入れる。(「切り抜き」では有りません)

刻印で凹凸加工

輪郭にそって専用の刻印で叩き、「凹凸模様」を加工します。輪郭からはみ出ない様に落ち着いて、慎重に進める工程です。

革のカービング加工
※刻印叩きを慎重に進め凹凸がハッキリしてくればもう先が見えてきます。

これだけでも十分綺麗ですが、これから色着け(染工程)作業に進みます。
写真で見えている「革サイズ」は「長財布1個分・約30cmx30cm」で、コツコツ進める作業は、せっかちな私には不向きな作業です。

色付け作業

立体的な図柄となり、これからは「カービング作業」では最終工程になります。

革のカービング加工
※色着け作業で一番の「ポイントカラー」部分を先ず先に色着けします。

このポイントとなるカラー部分を先に行う事は、最終仕上りの違いでハッキリすると言います(綺麗に仕上がる拘りの部分)

革のカービング加工
※全体的な構想通りの色着けが完了です。

色着け作業が終了すると、最終作業として前面に「コーティング加工」します、「コーティング加工」は色落ちや経年変化を極力抑える効果や、少々「艶出し」効果も有るようです。

財布加工へ「完成」

革の柄着け作業が終了すると、これからは「依頼者」のご希望に沿った「財布」として仕上げて行きます。

表面の革加工は重要な工程ですが、この作業で約1/2程度の作業かも知れません。
これからの工程は「財布」となる作業で、まず「財布」の内側を作ります。

革のカービング加工

近年は、現金よりカードを沢山お持ちの方が多く、カード収納部分をより多く作ります。
小銭入れも必要、お札を入れる部分も必要、と充実した財布の中側(内側)を仕上げます(作業手順は省略)
財布として最終工程となる「ファスナー」の縫い付けがまた大変、最終工程でもあり、僅かな「ゆがみ」も許されない大事な最終作業です。

以前は「長財布」の場合、単に「折りたたみタイプ」(2つ折りタイプ)でしたが近年「3方ファスナータイプ」が多く販売されています。

革のカービング加工
※最終工程完了で、ようやくお客様にお届けとなります

「赤と緑」の配色がワンポイントとなり、単に真っ黒の「カービング加工品」より綺麗で、オシャレに仕上がっています。
これでオーダされたお客様はきっと大満足の事と思われます。

如何にも私が「加工した」かのように書かせて頂きましたが(笑)
全てこのブログを書くために、「服部氏」より情報を戴きながら書かせて頂きました。ご協力いただき本当にありがとうございました。
今回のブログを見て頂き、この様な革製品をご希望の方が居られれば、ご一報頂ければ幸いです。

ミスターレザーはコチラ

-製作事例, 製作工程

© 2020 革ブログ