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製作工程

【革裁断・配置】社内革張りソファ製作シリーズ2

ソファ製作・作業工程、「革張りソファ:作業シリーズ」として、革裁断担当の「奮闘記」をインタビューしながら紹介いたします。

前回の記事「【裁断前パーツ登録】社内革張りソファ製作シリーズ1」についても是非ご覧ください。

裁断機について

ソファメーカー

革を裁断するには、「自動裁断機」(国産)を使用します。
数年前 最新型「2台」の自動裁断機を導入しました。
(裁断機は実にお高く、約1台/2千万円)
10年ほど前から使用している布地裁断用自動裁断機と合わせて「3台」で布地、ソフトレザー、革のすべての裁断を行っています。

自動裁断機を導入前は、まず革に傷など無いか確認しながら、ソファ1台分のパターン(型紙)がソファの種類によって約70~120種類あり それを革上に1個ずつマークして行きます。
※同じ商品でも「布張り」と「革張り」ではパターン数が倍増します、
革の場合細かく繋ぎ合わす事で革を無駄なく有効に使えるような工夫です。

全てのパターン・パーツをマークした後、専用のハサミでマークライン上を正確にカットします。
専用のハサミでカットする為、握力が強くなります(笑)
時間もかかります、ソファ1台分のパターン、カット作業時間は約1時間を要しました。裁断の精度も職人により数ミリ単位で異なる事も。

精度と時間を考えれば、「自動裁断機」は「天の助け」と思えるほど大変な違いで進めます、助かります。
※ソファ1台分で使用する「革」枚数は約5~7枚使用します。
※革1枚=「牛」半頭分、6枚使用すれば3頭分の牛の皮を使用します。

自動裁断での作業の流れ

試作完了後、型紙(パターン)をデーター登録したものを自動裁断機専用のデスクトップに出します、ソファ1台分のパターンを大きなサイズ順に革に投影します(投影=自動裁断機に取り付けてある「プロジェクター」)

それぞれのパターンを、革のキズ、汚れ部分を避けて配置します。
最終確認後(キズや汚れ)機械のスイッチonで、カット開始。
裁断機はビックリするほど素早くカットを行います、とても早いです、数分で革1枚カットします。(手切りの数十倍のスピード)

カットされた革は素早くピッキング(カットしたパーツと端材に分けます)します。

革の裁断
※裁断担当の可愛いお嬢さんと、その横にあるのが革にパーツ影絵を映し出す専用プロジェクター。

革の裁断
※裁断前の在庫品、革メーカから入荷した状態

革の裁断
※入荷した革を入念に検査します、キズや汚れをマークします、裁断前の準備です。

女性裁断担当者に聞くと、一番緊張する作業として、革のキズや汚れを避けて型紙(パーツ)を配置する作業と言います。
一旦機械が読み込んでしまうと、キズや汚れが有る事に後で気づいてももう手遅れとなりそのまま機械は先に進みます。
キズなど見落としてカットしてしまったパターンは小さなパターンが有ればそれに回します、無ければ「革小物製作」に回します。

カット終了したパーツは縫製工程に移動しますが、縫製し易くする為更に一工夫します。

革剥き機
※縫製前に縫い合わせ部分、革の厚みを専用「剝き機」で約半分に削り落とします。
縫う部分の革厚みを一定にする事で、縫製仕上りを綺麗にする為の工夫。

全パーツを縫い合わせ部分だけ「剝き機」で薄くする技術も慣れ(熟練)が必要で不慣れな人が行うとパーツに穴をあける事が有りそのパーツは使いものになりません。(すべての工程、作業に慣れる事が大切)

ソファ製作で裁断は最初の工程となります。
裁断担当者は4名居ますが、皆さん神経細やかな人達ばかりです。

ここでのミスを次工程の方達が気付けば問題無いですが、そのままお客様の所まで言って、お客様がその傷などに気付けば、当然お叱りを受ける事になり、場合によっては商品交換要求が発生します。
交換分を「最初から作り直し」となるとお客様も不愉快ですし、我が社の損害も半端なく膨れ上がります。
従ってどの工程でも注意が必要ですが、特にこの工程がとても大切な工程と考えています。

ちなみに社内の主な工程は次の通り
木工(骨組つくり)…裁断…縫製…上張り(仕上げ工程) …組立…梱包…出荷となります。

次回のブログは「縫製部門」をご紹介いたします。

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