革の知識

こんなものまで!?ソファ用スプリング「バネ」の種類色々ご紹介

今回は、あまり「目にする」事の無い「ソファに使用」している「スプリング」「バネ」に関し、説明します。

押しバネと引きバネ

ソファ用のバネには大きく分けて「押しバネ」「引きバネ」が有ります。
「押しバネ」とは一般的に知られている「コイルスプリング」(コイルバネ)の事を言います、「特殊な鋼線」を「渦巻き状」に巻いたもので、高さは用途により100㎜~250㎜位まで色々あります。

押しバネと引きバネ
※色々な形状が有ります。

バネ用鋼線(炭素など含有)を特殊機械で「渦巻き状」に巻きます、その後「熱処理」し高反発のバネが出来あがります、(温度や焼き入れの時間は企業秘密のようです)
「焼き入れ時間と温度」が「反発性の良し悪し」を左右します。
焼き入れをやり過ぎると、「硬くて・モロく」なり折れ易くなります、また逆に温度が「低く過ぎ」たり、「焼き入れ時間」が短かい場合「ナマクラな線材」となり「バネ」としては失格です。
バネはソファの「心臓部」とも言えます、座り心地の良いシートにするには「耐久性」があり「反発性」が良い「バネ」と「高反発性」の「ウレタン」の組み合わせで決まります。
「焼き入れ」はソファに使用する「バネ形状」に関係なく行います。

色々な種類のバネ

ソファに使用するクッション材(バネ類)は色々な形状が有ります。
専門用語ですがバネの色々の説明になります

アオリベネ

●アオリバネ=昔から使用されている渦巻き状の形状タイプ
ソファ(一人用)の場合、約20個~30個のバネを連結した物を使用します。

押しバネと引きバネ
(写真はア「オリバネ」と称する単体時のバネです)

上記単体バネを多く組み合わせ100㎏の加重でも耐えられるようにします。
又バネの「線径」もシート用の場合4㎜を超す「太めの線径」として「耐荷重対策」を行います。
(あまり太過ぎる線径の場合クッション性が無くなり、細過ぎると柔らか過ぎます)

バネとバネを組み合わせる時 昔は「麻ひも」を特殊な結び方を用いて連結させましたが、現在は全てバネと同じ素材の鋼線でクリップしています。

バネと同じ素材の鋼線でクリップ
複数のバネをクリップしている図

ポケットコイル

●ポケットコイル=バネを特殊な「不織布」でバネ一個ずつ包み不織布どうしを接着(連結)させます。

ポケットコイル

ソファに使用するサイズ分を製作会社に依頼します、ポケットコイルは不織布で包む為「耐久性」が良く、「バネどうしの接触音」を解消します(ガチガチ的な音)

バネ以外の特殊な代役

特殊ゴムテープ

特殊ゴムテープ
※バネ以外、布とゴムを組み合わせた「特殊ゴムテープ」=反発性がある事からバネの代わりに使用、業界ではイタリア製ゴムテープの品質が良い事で有名。
※イタリア製の特殊ゴム、耐久性があり「伸縮性」をバネとして代用します。ヨーロッパ製のソファによく採用されています。

「ソファシート部分」に「特殊ゴム」をエアータッカにて打ち込む作業

写真は「ソファシート部分」に「特殊ゴム」をエアータッカにて打ち込む作業中。
一般的に使用している会社の場合「ゴムテープ」は縦と横に編み込んでいますが、弊社の場合「斜めにクロス」させています。
理由として、縦と横に編み込む場合「横方向」はテープが長くなり、シートの「端と中央」では荷重がかかった時の「沈み込み」(凹み)方が大きく異なります。つまり中央に座った時は深々と沈みます。ソファの端の方に座れば「沈み」が少ない、これはソファに数人一緒に座った場合、座る場所により座り心地が異なります。

耐荷重によるソファの座り心地
※中央だけ大きく弛みが出る為良く無い状態

それに比べ「弊社が採用」しているテープを「縦・横」に編むのでなく、全て「斜めにクロス」させます。
この場合テープの長さが統一出来、座る位置による沈み込みを一定にさせます(実用新案登録済)

S状のバネ「Sバネ」

その他のバネとして、
「Sバネ」=1本の「バネ鋼線」を「S状」にクネクネと曲げ加重を掛けた時「S状」の鋼線が伸び縮みする作用を利用してバネ代わりにします、この「Sバネ」のメリットは形状か単純でバネを製作し易く、安価に出来る事。

Sバネ

Sバネ
「Sバネ」を「スチールフレーム」に組み込んだもの及び「ソファ用」の大きく組み込んだ「Sバネ」

メッシュ材で包み込んだバネ
※その他メッシュ材で包み込んだバネ(これも特殊構造品)

まだまだ特殊形状のバネは存在しますが、概ね以上のようなバネが有り使用されています。
今回は少し専門的で分かり難い説明だったと思います…悪しからず。

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