
革製品製作工程のシリーズから今回は「トレー」製作に関して説明いたします。
トレー製作のきっかけは日頃使用している私のデスクの上は乱れた物置状態であり、ちょっとしたケースが有ると見た目は綺麗に見えるかなと言う思いから、現状のトレーが生まれました。

色々製作しているうちに「正方形:長方形」合計4種類となりました。
※現状一番人気が長方形です。
サイズは(組み立て後サイズ)180㎜x110㎜高さ約30㎜が人気です。
トレーの使い方は皆さんそれぞれ工夫されてご使用になっていますが、コンビニなどの「キャッシュ受け」としても使用されています、またアクセサリーの「ちょい置きケース」にも便利です、更に私が何時も行く散髪屋さんには散髪中にメガネを置く場所が無かった為トレーをプレゼントさせてもらって、現在は大変重宝されています、しっかり有効活用されています。
先月には京都に新しくオープンしたホテル用としてトレーを数十個受注頂き納品致しました、使用方法は分かりませんが、各部屋に置きお役に立っているようです。
生地の選定
まず革の選定を行います。
布地と貼り合わせの為ほとんどの革を使用可能としています(お腹革は未使用・廃棄です)
やや大きめの革端材が必要な事で選定は厄介です。
※端材としての限界ギリギリサイズの為
内側生地素材
私が製作しているトレーは「内側に特殊な布地」を貼り合わせて
います「旭化成」ラムースと言われている素材です。
この素材はソファ用に開発されて近年の「ペットブーム」に即して猫などのスナッキング対策に効果あると言うメーカの「うたい文句で」強度面等では大変自信を持っている極細繊維の布地です。
表面タッチが良くやや肉厚も有り革との相性が大変良く、他の革小物にも使用しています。
トレー内にメガネやアクセサリーを入れても傷をつけること無い素材でお勧め素材です。
この素材も価格面では、革並みに高価で裁断後の端材を無駄なく効率よく使用している素材です。
カット・接着
芯材を使用する事で、3種類の芯材を準備します。
中央部分の底面に入れる芯材、両サイド立ち上がり部分用心材2枚を抜き型にてカットします。
仮抜きした革の中央に芯材をしっかり接着します。
※白い部分が芯材(硬めの不織布使用)
接着が済めば、革と布地を接着します。
貼り合わせ後は2枚まとめて一気に周囲のカットを行います。
このカット面は更に専用の革塗料が有り、これを乾いては塗る作業を2回行います(1回でも良いでしょうが、よりムラなくする事で2回塗りを実施しています)
ホック留め
カットと小口塗装終了からしばらく時間を取り(完全乾燥待ち)
4隅に「オス側とメス側」のホック留め作業を行います。
ホック留めは「専用の機械」が有り、実に正確に、しかもしっかりと固定できます(YKKが開発した専用機です)

※ホック留めの動いている様子はミスターレザーのホームページのトップ背景動画に流れていますので気になる方はご覧ください。
YKK製プレス加工機=ホック・カシメ・ハトメ等兼用可能,万能機
この機械を活用し4隅に「オス・メス」のそれぞれのホック、合計8個を固定し完成となります。
使用時に4隅のホックを止めればトレーとして使用可能、ホックを留めなければ、約2㎜の厚みとなり、収納や持ち運びが容易です。
完成
用途は先に申しましたがお使いになれられる方の創意工夫でご使用頂けます。

他からのご依頼で、角型(正方:長方)以外のトレー「楕円形や丸型」などの製作要望も頂いております、今後要検討です。
以上が「トレー」製作工程でした。