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1台〇百万円以上!?工業用「7つのミシン」の役割と特徴を写真で紹介

ソファを製造する上で無くてはならない「工業ミシン」にスポットを当てます。

私が入社した昭和41年には社内に「ミシン」は2台ありましたが、殆ど使用する事無く、作業場の片隅にポツン~でした。
当時は「縫製された布地」を準備されたソファに被せる事は殆ど無く、「座」用に大きく適度にカットだけされた布地を、各職人が「前後左右」均等に引っ張り専用の小さな釘で打ち込み 仕上げます、「背」も「肘」も同様にすべて職人の慣れた手つきで仕上げて行きます。

現在では全く異なり、全ての「部位毎」に正確に「裁断・縫製」された布地を「職人さん」がウレタン等取り付け仕上げ前の準備の出来たソファ各部位に被せて端々を固定するだけでソファが仕上がって行きます。

今回現在の生産方法で無くてはならないミシンの各種類を紹介します。

 

「ミシン」と言えば各家庭でもある様な「家庭用ミシン」と「工業用ミシン」とに大きく分けられます。

工業用ミシンの種類は大変多く、用途に応じたミシンを使い分けます。


※工場内:縫製作業風景

 

7つの種類のミシンを紹介

1:本縫いミシン

上糸と下糸を絡ませて縫いますが、最も単純に「上糸を針に通し下糸を引っ張り出す」、縫う素材(布地)の「後ろへの送り」は、下糸側にある「送り歯」と言う部品が前から後ろに動き、送ってくれます、この事で布地を縫い合わせます。
薄めの布地に最適なミシンです(ミシンの外見からは種類を見分け難い)

このタイプは=主にアパレル会社など薄手のシャツ類縫製に適しているミシンです。

2:上下送りミシン

(1:本縫いミシン)と少々異なるのが「送り歯」だけで無く、針の横部分にある部品「押え」「上送り」が下側の「送り歯」と同時に「後ろ」に動き、2枚の布地を挟み込み「布地の上・下 縫いズレ防止」になります、厚みのある布地や、合成皮革・革等縫製する時に多く使用します。(1台50万円前後)

厚地のジーンズや合成皮革、革等の縫製に適したミシンと言えます。


※上の針横にある部品(上送り・と言ってます)

3:総合送りミシン

文字通り、下側の「送り歯」と針の横にある「上送り」と同時に「針」も同時に動く事で、2枚の縫製する布地を上下で「ガッチリ挟み込み」布地の「上下縫いズレ」を無くします、「厚い布地や革材」に最適なミシンです。
私が「革小物・製作」しているミシンはこの「総合送りミシン」を使用します(頼もしい相棒です)


※総合送りミシン

4:オーバ ロックミシン

布地の「裁断部分」布糸の「ホツレ防止」に使用する特殊ミシンです。
弊社は特に「カバーリング方式」が多い事から、「カバーを着脱」する時、また「カバーを洗濯する時」の「布地のホツレ」防止の為、全ての「裁断パーツ」周囲をこの「オーバ ロックミシン」で加工したものを「繋ぎ合わせ」ソファカバーとしています。


(各パーツ周囲をすべて、大変時間の掛かる作業ですが、重要な工程と捉えています)

5:ギャザ取りミシン

部位により丸みを出す箇所などに縫い合わせる前に「専用ギャザ取りミシン」にて必要部分のみ「布地に小皺」が出るように縮めて縫う専用ミシンです。
「ドイツ製」ミシンを使用しています、国産ミシンではドイツ製ミシンのような細かな調整が出来ない事や「極厚の革」や「ジーンズ」のような極厚の布地にギャザ取りする場合「国産ミシン」では納得できる仕上げに成りません(高価です・1台300万円です)


※ギャザ取り作業後のギャザ部分

6:ジグザグ縫いミシン

デザイン性を求める時、この「特殊ミシン」を使用します。
このミシンは「意匠上」(デザイン)必要な時以外は使用しません。(大変高価なミシンです、特注オーダ品・1台:350万円)


※縫い目の柄は「亀甲型、菱形、ジグザグ」等13種類をボタン一つで瞬時に選択可能です。
※メーカ曰く、現在国内に約5台ほどしか無いようです。

7:ポスト型ミシン

「細かな狭い場所」を縫う時に使用する特殊ミシンです。
「革小物」の様に小さな商品の「狭い部分」、「曲がり角」などに最適なミシンです。
革小物専門会社はこのタイプを主に使用しているようです。

ポスト型にも2種類あります、縦型と横型が有り用途により使い分けます。


※ポスト:横型

この部分が横から出ているものを「横型」ポスト型と言い、下から立ち上がっているものを「縦型」ポスト型と言っています

その他の種類のミシン

いろいろ説明してきた以外にも
「完全自動ミシン」(事前に登録した部分をスイッチ一つで自動的に縫製するロボット型とも言える優れもの)
※弊社にも1台ありますが現在使いこなせていません。
縫製スペースが限られていて約25cm角内の物に限られています、同じ物を大量生産する時に大変便利なミシンです。

・下糸の無い「環縫いミシン」と言うメリヤス・ニット系の縫製等によく使われるミシンです。
・その他「自動車関連」の部品製作会社なども特殊なミシンを活用しています(エアバック専用に改良したミシン…など)
・「靴メーカさん」にも専用ミシンが各種あるようです。

最後に

私達ソファメーカでは「ミシン」は重要な機械類です、また社員数分の台数も揃え、更に特殊ミシンも必要となり大きな投資でもあります。

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