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ミスターレザーを振り返り。紆余曲折でした

ミスターレザーの歩み

「ミスターレザーHP」への「ブログ」投稿を始めたのが「2018年7月」に初回ブログを投稿しました。
その後1週間~10日の間隔で「ブログ投稿」を進めてきました。

ミスターレザーの立ち上げ

「ミスターレザー」と言う名づけ親でもあり、このHPの開設も「市野」様のご尽力を戴きスタートします。
地元新聞記事に「市野様」の写真入りで「成果報酬型・HPなど製作」を行うと言う記事を見つけてすぐ電話を入れまました。
市野様は私の実家と同じ町内で親近感も有り、躊躇する事無く連絡をしました。

ミスターレザーとるじねっと
(2016年10月当時の新聞記事です)

連絡後 軽く打ち合わせ後来社頂きました。
(市野様の事務所と弊社は2㎞以内の距離)
条件等打ち合せ、市野様のペースで「HP製作」の準備を進めて戴きました。

まず「革小物製作の意図」から説明、ソファに使用している革の「30~35%」が端材として廃棄している事で何とか「有効活用を」と考えた結果「革小物製作」をする事を伝えます。
※「30~35%の廃材」は、ソファのパーツとしてはサイズが足らないもので敢えて廃棄に回していました、しかしまだまだ使用可能な革が有りこれを「革小物製作」すれば役に立つ事が有ると判断し孤軍奮闘、製作開始しました。

HP開設合意後「市野様」は「HP製作準備」として私が作業中の工程など、「HP構成」を考えながら、順次撮影を進めます。
撮影はくれぐれも私の顔は写さない事を強調(笑)
「ミスターレザー:ブランド」として今後の商品に刻印するデザインが決定し、早速刻印製作を進めます。

ソファの製作工程の裏側
※市野様から提案を戴いた「ミスターレザーのデザインです」

現在も各商品にはこの「刻印」を使用しています。

HPを開設する約6年前に遡り、革小物製作に取り組み始めました。
ただ私は「ソファ製作」の経験は豊富でしたが、小さな「革商品」は全くの未経験、作業工程や使用する機械、副資材等ソファに使用しないもの ばかりで改めて勉強し直しでした。

「革メーカー社長」も空いている時間を使い「革小物製作にトライ」している事を知ります、早速愛知県まで行き、社長に製作の手ほどきを受けます、

その後、機械や道具、副資材などを揃える為の応援をして戴きました。
大型の機械を4台お借りしています、「8トンタイプのクリッカー(プレス機)20トンタイプのクリッカー、箔押し機と全自動ミシン」

革のプレス機「クリッカー」
※クリッカー=革を裁断する機械(専用抜き型を使用)
8トンタイプと20トンタイプは抜く革の大きさ等で使い分けします。

革小物の機械紹介
※箔押し機=革に刻印する機械(200度ほどの熱を加え文字や絵柄をプレスします)

※全自動ミシン=予め登録した部分をスイッチオンで自動縫製します。

今ではすっかり機械にも慣れ、この機械類無しでは製作は出来ません。

ホームページを通して全国の方と新しいご縁を

HPが完成すると、全国から問い合わせが入るようになります。
県内の弊社を知っている方からも問い合わせも頂けるようになります。
「マルイチさん革小物製作も始めたのですか?」と言う連絡です、
元々知り合いで、たまたまHPを見つけ問い合わせが入り始めます。
その後は順調に「問い合わせや製作依頼」が入るようになっていきます。
北海道、東北秋田、九州や沖縄(宮古島の方)の方からの製作依頼も頂きます。(時々英文や中国語でも入りますが、これは無視します)

ふるさと納税も大人気に

革の種類

地元「越前市・ふるさと納税」への登録後 順調に受注が有ります。
※現在継続中(20数点の登録が有ります)
一番人気は「ペンケース」です、全体の約30%~40%を締めます。
越前市「ふるさと納税」では全国からのご依頼数「食以外」「弊社革小物」受注がダントツ一位と言う担当者からのお褒めの評価です。

成人式の引き出物にも

隣接する鯖江市から「成人式引き出物」として「メガネをプレゼントする企画」に私が作った「メゲネケース」をセットにして渡す事になり
1,400個の納品も行いました(2018年・2019年2年間合計1400個)


※鯖江市:新成人に対し参加者全員に「成人のプレゼント」として贈呈されました。

「ミスターレザー」として、せっかく全国的広がりを見せて、評価頂けるまでになってきたこの時期にリタイヤする事が申し訳なく、心残りとなります。
私の後継者も無く一旦閉じますが、これまで外注していた「革職人」に「ミスターレザーブランド」を引継ぎして貰う事に合意しました。
若くて、技術も有り「ミスターレザーの良き後継者」かと、安堵しています。

すこし昔話を「気づき・行動・継続」

少々遡ります。
私が「副社長時代」は社内の「生産効率」を高める事や「品質を高める」為、また「新しい商品開発」に役立つ物を探す行動が主でした。

販売数が増加して来る事から、社外で製作のお手伝いをして戴く新たな「外注先」を近県以外でも必死に探します(その甲斐は有りました)

更に「新しい素材」「より優れた素材」「新しい構造材」「新しい機能」を求め、世界各国に出向きます、特にドイツのケルンで開催される「世界一」とも言われる「ケルンメッセ」(家具類の素材・構造材・製作機械等家具関連全ての総合展示会)には数回出向きました (2年に一度開催)。
※その他、デンマークの展示会・イタリアの展示会、ドイツのソファメーカー、オランダのベッドメーカー・イギリスの布地メーカー等にも出向きます、必要と思った事は出来るだけ時間をつくり出向きました。

国内で「ドイツに負けない品質」を開発している会社を求め、新しい素材・構造材・を探す日々も続きます。

その他懸命に取り組んで実を結んだ事項の一例
「新ソフトレザー開発」=アキレス社 開発部と共同開発=弊社オリジナル「サイアレザー」を完成させます。
エンビレザーの表面強度の欠点を克服、約1年間かけて完成、結果は見事計画通り強度面・タッチ面で優れた素材に完成、現在もヒットを続けています。

弊社主力商品(18年以上に亘りトップ生産数)のリクライニング構造金具が有ります。
これは元々「ドイツ製」で、17~18年前「毎月約1000シート分」の金具を発注していました、発注後の納期は約3ケ月、この間も次回入荷までの在庫確保の為3~4ヶ月分を確保しながら大変な見込み発注をして来ました。
これでは購買担当も大変、費用も大変、そこで国産化を考え、大阪・愛知・等機械加工会社などを探し遂に国産化を達成、現状に至っています。

その後は価格も納期もストレス無くスムーズに進み現在に至っています(これも「気付き」と「行動」の賜物と自画自賛出来ます。

更にこのフレームシート部分に「特殊加工メッシュ」を施す事で「生産性が高まり」「品質が向上し」「耐久性」含め大幅な改革が出来ました。
これも「気づき」からの発想で「大手布地メーカー」からその加工会社の紹介を受けアタックし、身を結びました。

私の最大の実績と思う事が他に有ります=弊社隣にウレタン加工会社を呼び込む事に成功します。

三重県四日市に有るウレタン加工会社社長が弊社に売り込みをするようになりその社長と意気投合し(年上でしたが…)弊社隣の「田んぼ」に工場建設を促しその気にさせました。

福井には建設会社など知り合いが無いと言う事で私に全て任せると言うとんでもない事を引き受けます。
知り合いの建設会社に相談し社長が考える内容に建物が完成します。
その後はウレタン加工会社が会社の隣に有る事から、生産工程が実にスムーズに進みます、大きなコストダウンにも繋がりました。
大成功の出来事です、最高の自画自賛です、行動して良かったと思える案件です。
日頃「気づき・行動・継続」を持ち続けた結果でした。
(私の座右の銘です)

さいごに

この会社に入社後「56年間」辛かったことが大半です、楽しかった事は僅か20%程でしたが、充実した期間だったと大いに自分を褒めてやります。

これから僅かに残る人生を「心と体を癒せる」よう心掛けます。

最後になります、近年 私を「全面的にバックアップ」して戴いた「市野様」に感謝し、心からお礼申し上げて「最終ブログ」とします。
※初めての投稿から、今回で208回目となります。

本当に有難うございました。
※最後の投稿書きながら「感謝」で涙が溢れて来ました…。

マルイチセーリング㈱:相談役:小林 進

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